芭蕉布九寸名古屋帯は、鈴木芭蕉布工房の手結い緯絣です
手積み芭蕉糸を、琉球藍とインド茜で染め、緯絣で表現しています
『手水』
組踊(くみおどり)の「手水の縁」(てみずのえん)からイメージしてデザインした柄とのこと
組踊とは、琉球王国時代の沖縄で玉城親方朝薫が創始した琉球の歌舞劇です
「手水の縁」は組踊の中で唯一の恋愛物語
村娘が手で水を汲み与えたことから恋が始まるストーリーです
芭蕉布の帯で
藍の絣で「囲む」というイメージ、インド茜の絣で「水」を表現しています
とても繊細ですね✨✨
*********鈴木芭蕉布工房・鈴木隆太 さん*********
沖縄県立芸術大学卒業後に
沖縄の芭蕉布を復興させた人間国宝・故平良敏子さんに師事し
大宜味村喜如嘉に移住
その後、宜野座村に移住し、鈴木芭蕉布工房を設立
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芭蕉布の原料となる「琉球糸芭蕉」の栽培から、収穫し
苧炊き(うーだき・灰汁で煮る)
苧引き(うーびき・繊維を取り出す)
苧積み(うーうみ・糸をつなぐ)などなどし
そして、芭蕉糸を天然染料で染め、それからやっと織り始めます
さらっと書きましたが、作業はもっとたくさんあり全部手作業です(゚o゚;;
それも鈴木さん一人で!
時間も手間もたくさん掛けて芭蕉布は制作されます
帯一本の製作に約3ヶ月かかるそうです
糸芭蕉の成熟に2〜3年かかるので
それも合わせるとすごい事になります!
『蝉の羽衣』と喩えられる芭蕉布
優しい風にそよぐほどとっても軽やかです(^^)