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「しつけ」と「ぞべ」

2015.04.02

これ何だか分かりますか?
着物の袖口の部分
白い線は、袖口をぐるーっと囲む
『しつけ』です(^^)

仕立てや、丸洗いをする際に縫い目や折り目、きせが崩れない様に固定しておくためで「仮の押え」です
他に、掛け衿や袖周り、裾や褄下などに施されています
着物を新調したり、年月が経った着物を洗い張りして仕立て直したりした時
このしつけが施された着物をお受け取りになります
『しつけ』があると
新しいー! とか
蘇った!
といった何とも新鮮な、清々しい気持ちになる私(*^^*)
ここでちょっと注意!
しつけ糸は、まだ一度も袖を通した事がないことを表します
つまり、着るときにはしつけ糸は全部外すものなのです
お忘れなくd(^_^o)
しつけと似ているものに
『ぞべ』(あるいは『ぐし』とも言う)というのがありまして極細かく縫っています
これは、外しませんよ^_−☆
黒留袖や色留袖など羽二重(はぶたえ)の生地の着物に施されます
衿や袖口、振り、身八つ口、打ち揚げ、褄下、裾など
大体が白い絹糸です

着物を着る時にキセが外れないようにする為と《飾り》の意味があります
キセ……着物の折れ目が開いて縫い目が見えてしまわないようにしている折り目の部分
『ぞべ』が施されると着物の格が上がります
逆に言うと、留袖や訪問着など格の高い着物に施されます
でも、地域によってこの考え方も異なるようで、紬や小紋にぞべ縫いをする所もあるらしく一概には言えないようです
着物の縫い方『和裁』って奥が深いですね(^^)