透け感のある夏の琉球絣『本場琉球壁上布』
薄い暗めの緑(薄い虫襖むしあお)に、トゥバシ(飛ばし)バンジョー(直角定規 番匠金)の模様が並んだ『本場琉球壁上布(かべじょうふ)』です
よく見ると、黄色、白、水色といった多数の色も使われ構成されて、味わい深い色になっています。
琉球絣の中で、琉球壁上布と呼ぶこの織物は、上布とは言いますが、一般的に麻糸で織られている上布とは違って、絹糸で織られている絹織物です。
透け感があり、布面に凹凸、張りがあり、独特のシャリ感のおかげでとても涼しく着られます。
壁上布は、壁糸(かべいと)という特殊な強撚糸を緯糸に使っています。
壁糸は、強く撚りがかかった太い糸が、弱い撚りの細い糸にらせん状に絡みつき、凸凹、ザラザラの糸になっているもの。
そのため、布面に凹凸ができ、シャリ感のある生地になります。
白系の淡い色の長襦袢を着て、着物の透け感を演出して下さい(^O^)/
見ている方にもとても涼しく感じられるのが壁上布の優れたところです。
こちらは琉球壁上布を得意とする、丸正織物工房の着尺となっています。
丸正織物工房では、琉球舞踊などで着用される古典柄から紬、得意とする夏物の壁上布まで多種多様な絣を製作しています。
《丸正織物工房》
<製造者> 大城幸司 工房三代目現代表 琉球絣染色部門伝統工芸士
<織り手> 眞島薫
丁寧な国内手縫い仕立ていたします。
反物のみご希望でも大丈夫です。
芭蕉布八寸名古屋帯(鈴木芭蕉布工房)を合わせてみました。(別売です。お気軽にお問合せください✨✨)
琉球絣は‥‥
遠くインドに源を発し、東南アジア各地に広がった絣が、琉球王府の大交易時代の波に乗って、沖縄に入ったのが14~15世紀ごろ。
それ以後、中国・日本や東南アジアの影響を受けながらも、琉球の気候・風土にマッチした独自の絣が沖縄各地でつくられ、その絣が、海を越え、薩摩絣、久留米絣、米沢琉球絣、伊予絣など日本の絣のルーツとなりました。
琉球王府時代から絣の主産地として知られた南風原は、たえまぬ技術導入・改良と職人たちの努力を、営々と積み重ね、現在では「琉球かすり」のほとんどが南風原町でつくられています。。
(琉球絣事業協同組合HPより)