振袖が甦ります(^_−)−☆
来年、成人式を迎えるお嬢さんとお母さんがご来店
おめでとうございます
振袖をお持ちになって、それに合う帯揚げなど小物をお探しの様子。
その振袖が、クリーム色地に大輪の菊とシャクヤク、そしておしどり。
上前(うわまえ)のシャクヤクには銀糸刺繍で縁取りされています。
今時にはない古典柄で、染めもしっかりしていて
とーっても素敵なの
「でも、さすがに作られてから30年位経ってるから、このままでいいのか。
クリーニングしようかしら?」とお母さん。
たしかに、全体の色がくすんでいて、所々シミも。
胴裏(どううら:着物の裏地の上部分)も変色しています。
クリーニング(丸洗い)をしても汚れを落とすだけなので、
そこで、うちの女将は洗い張りをお勧めました。
洗い張りとは、着物の縫製をすべて解き、
反物の状態に戻すように1枚に縫い合わせて、
刷毛などで丁寧にこすり洗いし
生地によっては糊付して生地を張ること。
時計や車のような機械でいうところのオーバーホールです。
解いて、洗い張りして、胴裏を替えて、仕立てる。
という作業になるのでちょっと技術料がかかりますが。
でもこれをすると、
本当に着物が見違えるように甦るんですよ
お母さんは、嬉しそうに涙ぐんで話してくださいました。
この振袖はお母さんのお母さんが縫ってくれたもの
お母さんは3人姉妹で、3人の振袖をお母さんが縫ってくれたそうで、
とても思い出深い振袖だということ(#^.^#)
今はこの1枚しか着れそうにもない。
「娘の成人式のためにいろいろ振袖を探したけれど、
やっぱりこれを着けてほしくて。綺麗にしてあげてください」
お母さんのお気持ちとてもよくわかります
長い時間かけてついたシミはなかなか落ちませんが
縫製で隠すテクニックもあるし
着付け方によっても隠したりできます
洗い張りで着物全体の色も明るく甦ると思います( ̄^ ̄)ゞ
きっと、綺麗に甦って
お嬢さんの晴れの日を素敵に飾ってくれますよp(^_^)q
またひとつ、この振袖に思い出が重なりますね
*・゜゚*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)’・*:.。. .。.:*・゜゚・*
振袖が甦ります(^_−)−☆
2012.03.20